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金玉の痛み・腫れ

金玉に痛み・腫れがあるのはストレス?原因は?

金玉の痛み・腫れはストレス?原因は?「金玉(睾丸)」は正式には精巣と呼ばれ、男性ホルモンであるテストステロンの分泌や精子を作る重要な臓器です。
金玉は陰嚢といういわゆる「金玉袋」に覆われています。
一般的に金玉に痛み・腫れがある場合は、精巣に原因がある場合と陰嚢が腫れている場合があります。
中には、治療や手術を早急に行わなければならない場合もあります。金玉に痛みや腫れがある場合は、早めに泌尿器科を受診しましょう。

金玉に痛み・腫れがあるときに考えられる病気

精巣捻転

精巣が、それにつながる精索という索条物を軸に捻れて、内部の血管が締め付けられ血流が流れなくなる病気です。夜間睡眠中、思春期に発症することが多いと言われています。突然、「きんたまが痛い」、「おなかが痛い」という訴えがあり、徐々に精巣が腫れて、吐き気や嘔吐を伴う事もあります。程度にもよりますが、発症後6~12時間以内に治療しないと精巣が壊死する可能性があるので、早期の診断や治療が必要となります。

精巣垂捻転

精巣捻転と同じように精巣の腫れや痛み起こる病気で、精巣や精巣上体についている2-3mmの突起物が捻れる精巣垂捻転があります。

急性精巣上体炎

急性精巣上体炎とは、尿道から精巣上体(精巣の後ろ側にある部位)に細菌が入り込み、精巣に炎症を起こす病気です。
発熱や悪寒、精巣の腫れや痛み、下腹部の痛みが認められ、精巣捻転との鑑別が重要になります。

精索静脈瘤

精索静脈瘤(せいさくじょうみゃくりゅう)は、本来であれば精巣から心臓に戻る血液が逆流することで、精巣の静脈が蛇行・拡張して瘤状となる状態です。
精索静脈瘤は左側にできることが多く、陰嚢の腫れや触った時のデコボコした違和感などがあります。男性不妊の原因となるので、希望に応じて手術が行なわれます。

精巣がん

精巣がんは、若い方、特に年齢層としては20~30歳代の方に多く見られるがんです。
初期の症状はほとんどなく、痛みのない精巣の腫れ、しこり、固さの変化などが見られます。また下腹部の痛みや違和感を覚える場合もあります。
精巣がんは比較的高い確率で治癒が望めますが、進行が早く早期の治療介入が必要となります。

陰嚢水腫

陰嚢水腫とは、精巣の周囲に液体が貯留し陰嚢が腫れる状態です。
通常痛みはありませんが、陰嚢の腫れがひどくなると、座っている時などに違和感や不快感を生じます。子供の陰嚢水腫ではお腹の中と通じている交通性陰嚢水腫が多く、この場合は自然に治ることもあります。大人の陰嚢水腫は、お腹の中と通じていない非交通性陰嚢水腫が多いです。非交通性陰嚢水腫の治療法は、液体が溜まる度に針を穿刺して液体を抜く陰嚢水腫穿刺や、陰嚢水腫根治術という手術療法があります。

病気以外で考えられる原因

精巣外傷

外部からの力によって精巣が損傷した状態です。
原因として、ボールがぶつかった、人に蹴られた、交通事故などがあります。
陰嚢が内出血で腫れ、内部の精巣に痛みを伴います。
精巣を超音波で確認し、出血が止まっていて、精巣の構造が保たれていればそのまま様子をみます。
数日経過後に、出血量の増加がなく痛みが軽減していれば問題ありません。

金玉に痛み・腫れがある時の検査方法

視診・触診

視診で陰嚢の色調の変化などを確認します。触診では精巣の硬さ、痛みの有無などを確認します。
太ももの内側を触ると太ももと同側の精巣が無意識に持ち上がる、精巣挙筋反射という腹壁反射があります。精巣捻転ではこの精巣挙筋反射が消失しています。

尿検査

尿の中に赤血球や白血球が混ざっていないかなどを確認します。

超音波検査

精巣の腫大や腫瘍の有無、陰嚢内部の液体貯留の有無などが確認できます。

採血

炎症反応の上昇の有無、精巣がんを疑う場合は腫瘍マーカーの確認を行ないます。